夢探偵フロイト: てるてる坊主殺人事件 ★★★★☆
伏線を順調に回収して、結末まで真っすぐいけるお話でした。個性的な登場人物が、設定通りの行動からはみ出ないところが、安心して読めるお話かなと思います。
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夢探偵フロイト: 邪神が売る殺意 ★★★★☆
夢を売るっていうのが面白かったです。意図して、悪夢と吉夢を見せられるからくりがよく理解できませんでしたが、手の込んでいたところが、気持ち悪さと恐怖をあおってました。
それより何より、あかねちゃんが就職してしまったら、卒業してしまうので、3人で一緒に研究をやっていけなくなってしまうのが気がかりです。
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夢探偵フロイト:アイスクリーム溺死事件 ★★★★☆
前作の続きですね。放火犯にも優しくしちゃうペコの純粋さが話を進めているので、緊迫感がないのが良いような悪いような不思議な感覚のお話でした。
毎回、タエちゃんの絡みが好きです。今回は、タエちゃんの若い頃の話も出てきて、過去があるから、今があって、さらに未来に繋がるっていくんだよなーと、改めて思った回でした。ペコの就職はどうなるのでしょうか。蛇口会社には行かない気がします。
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かえるのピクルス 虹をわたる ★★★★☆
雑貨屋さんに行くと、高確率で目にするこのかえるのピクルス、絵本が出ているとは知りませんでした。しかも、文が大好きな平岡淳子さん!これはもう買いです。
絵も、ぬいぐるみみたいにふわふわした感じて柔らかく、あったかいところが好きです。おたまじゃくしのベイビーちゃんと、カタツムリくんが、いつもピクルスにひっついているのもかわいかったです。
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かえるのピクルス 詩をうたう ★★★★★
短く簡潔な言葉なのに、平岡淳子さんの詩が、すごく胸に響きます。易しい言葉の組み合わせなのに、これ以上ないほど、優しく伝わってきます。
見送るひとの
やさしい顔をみたいからどうしたって
振り向いて手を振ります
その言葉を選べる人間になりたい。
こういう言葉を紡ぎたかった。
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宝島(上) ★★★★☆
歴史の本には語られない、戦後の米軍統治下の沖縄の様子が分かります。
第一部は、進んで読み進めるほどではなかったですが、第二部は、ハマっていきました。ただ、方言が多いからなのか、わたし自身、気持ちが寄り添えるほどの知識がないからなのか、今一つ現実味がなかったです。
今まで触れることのできた戦時中と戦後の日本の様子とはかなり違っていて、沖縄という地域での特殊性が色濃く出ているのかなと思いました。本当の部分がどこまでなのかはわかりませんが。
失った過去を抱えながらしなやかに生きる。それは一見強さを持った尊い生き方に見えるけれども、そうしなければ生きて行けない現実から、逃げられなかった結果の生き方とも言えるんじゃないかなと思いました。
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宝島(下) ★★★★★
星5をつけるか迷いましたが、上巻より良かったので5にしました。
「予定にない戦果」が手元にあったにも関わらず、結局失ってしまったという事実に、絶望感が込み上げますが、登場人物たちはそれでも受け入れて走り続けます。どこまでも理不尽は迫ってきて、それでもなお、走り続ける強さばかりを求めなくてはいけない、強迫観念にも似た強さの追求がどこまでも苦しいです。
この島の人たちはみんな、理不尽な運命に抗う処世術を、身のよじれるような悲嘆や像をからの自衛手段を教えられて、いまもそれを次の世代へ引き継いでいる。
まともな知恵を継いでいくためにできることを考えて、実践することが求められる現実が、今もなお存在していることを突き付けられました。
そして、語り口の軽妙さも、緩衝材としての一部で、意味のある描写だったのには納得しました。作者の好みくらいにしか思ってなかったので、わたしの読みの浅さも分かった本でした。
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